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「施療院の幽霊」へのご感想

カルテット番外編「施療院の幽霊」にご感想をいただきました。

ありがとうございました!

 

続きはお返事です。ネタバレを含みます。

 

以前からカルテットとその番外編を読んでいた者です。久し振りにカルテットの世界観に触れたくなって、「施療院の幽霊」6話まで一気に楽しく拝見しました。タンジール宮廷の中でも、特に尻尾を掴ませずにジェレフを振り回すようなサフナール、二人の関係が好きだったので、彼らの番外編がとても嬉しいです(王の侍医に関わる、治癒者独特の確執がやんわり絡まったところもある、この二人の関係性がすきです)。続き、とても楽しみにしています!

ありがとうございます! お返事が完結後になってしまいましたが、続きはお楽しみいただけたでしょうか。

サフナールが「パスハの南」で初登場した時には、ジェレフにとっては彼女は、よく知らない人のようでした。同じように宮廷で育って、同じ治癒者で、同じように施療院に勤務していたはずですが、詳しくは知らなかった……。という事実から二人の関係を構築すると、サフナールはジェレフより年下で微妙に世代が違っている上、性別も違うので、同じ治癒者とはいえ、全く別の部屋で育ってきて、ジェレフから見ると、「そういう子がいる」と知ってるだけの可愛い後輩の女の子、みたいな感じだったのかなと思います。サフナールは見た目が清楚で大人しそうな可愛い系の人みたいです。「パスハの南」の時にはジェレフは、サフナールが実は自分のことが好きで、近づきたくて国際親善の随行団に志願したのかなと思っていたようでした。(ジェレフ、バカじゃない?)

でも、結局はそれが二人の馴れ初めだったわけで、ジェレフは勘違いして酷い目に合ったにも関わらず、以来ずっとサフナールが気になったようでした。

しかし「施療院の幽霊」の作中でジェレフが地の文で解説していましたが、サフナールはその後、男遊びはするが恋愛はしない女、として勇名を馳せた女傑になったそうですが、作者の考えでは、これもアテにならない酒席の噂話をジェレフが真に受けていただけじゃないのかと思っています。

誰か、サフナールとちょっと付き合ったけど振られた、とか、サフナールが好きなのでライバルは駆逐しておこうという意図を持った男が、「彼女は愛だとか恋だとか抜かす男は嫌いなんだそうだ、血も涙もない女だ」という噂を広めて、誰かが抜け駆けして愛だの恋だの抜かさないようビビらせると、ジェレフも素直にそれにビビって、結局死ぬまで愛だの恋だの抜かさなかったんじゃないのかな、と。

可愛いですね、ジェレフ。

サフナールは別にジェレフが嫌いではなかったと思うんですが、仕事が忙しくて、それどころじゃなかったのかもしれません。玉座と自分の派閥のために粉骨砕身して働き、悔いのない一生だったみたいです。実にさばさばした人だなと思います。

 

えええええー!ってなってます。
うわぁ。ジェレフさん社畜すぎ…でもサフナさんとデートできてよかったね。振り回されすぎて楽しくなさそうだったけど…(汗)そして新星の武器庫にあった伏線がこんなところで!
Twitterでのお話で、民のために力を使い切ったジェレフと主のために力を使い切ろうとしているサフナは対照的で、そりゃお互い気になるよーと思っていたら正面からきたあ!もしやジェレフさんのびっくり行動(サフナさんの身代わり)のサフナさんコメントもここで聞けるのでしょうかとわくわくしています。

えええー! ってなっていただいたのは、7章の終わりのところだと思います。

施療院の幽霊の正体が誰だったのか、読者の皆様にもお分かりいただいたところです。

ネタバレありのお返事なので、書きますが、幽霊はジェレフだったわけで、この「施療院の幽霊」という作品は幽霊が語り部という構成でした。 

死霊と生霊のデートイベントという、なんだそりゃな内容でしたが、ジェレフとサフナールが行ったお店の人たちは一体、何を見たんでしょうね? 作者はものすごく怖がりで怪談は苦手だし、幽霊にも全く詳しくないので分からないんですが、幽霊が買い物していったり、料理旅館で飲み食いしたりすることって、あるんでしょうか?

ジェレフがサフナールの代わりに地方巡察に行って酷い目にあったり、最期は落盤事故の処理で命を落としたりした件については、「施療院の幽霊」ではサフナールからはノーコメントになってしまいました。そのあたり、もうちょっと積もる話を語り合ってもよかったのかなあ、と反省しています。

 

サフナールが可愛くてビックリしました。
パスハの南の、ギリスから「強姦」と称されたサフナとジェレフの関係が、印象深かったものですから。

ありがとうございます。私も書きながら、サフナール可愛いなとビックリしていました。これは、本当に可愛いのか、それともジェレフにはこう見えているというだけで、勘違いなのか、どちらとも言えないんですが、こんな感じで可愛いっぽいのに、いざやるとなると凄いというギャップが、サフナールさんのいいところかなと……。

 

ハッピーエンドというわけではないけれど読後感の良い、素敵なお話でした。最終回の、砂漠に月と星の船が現れるシーンが、とても美しく幻想的で、大好きです。いろいろなものから解き放たれたサフナールも軽やかに愛らしく、生前のふたりは別に恋人同士ではなかったとしても、こうしてふたりで船に乗ってゆくのも悪くなさそうだなと思えました。
サフナは実はジェレフが好きだったのかなあ……、それともジェレフがサフナを好きだっただけで、これはジェレフの願望なのかなあ……、それとも、別にどっちもそれほどじゃなく、たまたまお互い都合が良かっただけなのかなあ……。私には分かりませんが、別にどれでもいいような気がします。最終的に二人ともなんとなく幸せそうなので(死んでるけど)。
カルテットの世界に幽霊を持ち込んだことに迷いがあったようですが、私は、これはこれで良いのだと思います。地方巡察もそうですが、このお話も、乙女堂系の作品群同様、本編とは別時空の物語だから、これで本編が幽霊の存在する世界になったとは思いませんので……。
こんな優しい時空があってもいいじゃない、と思いました。素敵なお話を、ありがとうございました。

 ありがとうございます! 優しい時空! ほんとにそうですね。

何かラブラブなものを書きたいと頑張ったのが「施療院の幽霊」ですが、そのせいで優しい感じのお話になったのかもしれません。

幽霊もそうですが、今回、作者的に冒険したなと思うのは、コメントしていただいている「月と星の船」です。これについては学院編本編でも出て来るように、物語の重要な要素なのですが、実物(?)が登場したことは一回もありません。スィグルを始めとする黒エルフのキャラクター達から、「乳母から聞いた話」として会話の中やモノローグに出てくるだけでした。

「施療院の幽霊」で出て来る月と星の船は、サフナールが死の間際に見た夢のようなものかと思います。実在の船ではありません。

私は長年この作品をこね回していて、死ぬキャラクターも多いお話なので、登場人物たちが、「死後に月と星の船で再会できる」と信じている様子を度々書いたりすると、かわいそうになってきて、そういう船が本当にあるといいのになと常々思いました。

本編で、スィグルが探しているのは、そういう死後の世界みたいなものではなく、実在する船なので、「施療院の幽霊」のラストシーンの描写は物語と矛盾するんですが、でもまあ、死んだらどうなるかなんて、誰にも分かりませんので、こういうのもいいのかな、と思って書きました。悲惨オチの椎堂かおるも中高年になって焼きが回ったんでしょうか。自分ではそう思ったんですが、これはこれでいいかなと思います。優しい時空なんですよね。

いろいろ試行錯誤しながら、書いていきたいと思います。

 

試行錯誤といえば、ジェレフがサフナールに好きだよっていうシーンもあったんですが、ボツにしました……orz

なんだかしっくりこなくて。

ラブラブ書こうと思って書き始めたくせに、ジェレフとサフナールは、好きなんだか何だか分からないとか、好きだけど好きって言えないっていう間柄のほうが、私はしっくりくるなと思って、結局なんなんだっていうオチになってしまいました。

ラブラブ難しいです……。キャラクター選びがまずかったのでしょうか。またいつか、私の気力が充実した時に、別のカップルで頑張りたいと思います。

 

皆様、お読みくださって、ありがとうございました!!