「地方巡察」16、17へのご感想

「地方巡察」16,17章にいただいた、Web拍手からのコメントです。

ありがとうございます。

 

●地方巡察16へのご感想

> 2017/01/18 13:58 最後の方のジェレフとシェラルネのやりとり、なんだか涙が出そうになりました。多分ジェレフが羨ましくて。ジェレフカッコつけすぎだし、私(医者です)は絶対患者さんにこんなこと言わないようにしているし、ジェレフのような力はないし、そもそも患者さんに命はかけないし。そんなことを考えさせられたお話でした。

ジェレフって、いいカッコしすぎですよね。最期までカッコつけて死んでしまうし。

そもそも、かっこいい魔法戦士を書いて、イルスのロールモデルにしようということで、ジェレフは作中に存在するんですが、実際書くと、なんだか作者にとって、「かっこつけて勝ち逃げしやがって」みたいな憎さがありまして。人生ってそんな、カッコつけてばかりいられないんだよ、もっと格好悪くて必死なものなんだ!! とジェレフの肩をがくがくしたくなるので、「地方巡察」でめちゃめちゃ揺さぶってみています。が、それでも、やっぱりカッコいいジェレフも、ええな……という、複雑な気持ちです。

 

●地方巡察17へのご感想

> 2017/02/03 22:33 握っていた手を解くところで、なんだか、(そうか、この手は無くなるんだ……)と、ひしひしと感じて、慄然となりました。あと、手足を燃すところ。現代日本なら、手足がなくても、性能の良い車椅子や義手・義足もあり、いろんな福祉もあるけれど、そうでないこの世界で、親の庇護も失ったお嬢さんが、この先、どんな目に晒され、どう生きていくのか、とても心配です。それでも生きていくことを選んだお嬢さんは、強い女性なのだなと思います。

 17章を書くのは、とても大変でした。どう書こうかな、と珍しく悩んだりしました。朝チュン的にやろうかな、と思ったりもしたんですが、やはり現場を描かないといけないような気がして、手術シーンを入れました。でも、そうなると、私はお医者さんじゃありませんし、詳しい知識があるわけでもないので、具体性っていっても程度が知れています。こんなもんでいいのだろうかと、調整しつつ書いてみました。

お嬢さんの手術は、この世界の医療水準では、命が助からない恐れのほうが大きいのだろうと思います。ジェレフの治癒術があってこその成功ですね。でも、術後の生活の大変さは、相当なものがあるだろうと思います。

 

私はずっとファンタジー小説を書いていて、ゲーム的なファンタジーを土台に持っているので、作中、魔法で傷がたちどころに治ったりするわけです。でも、それを作品世界の中でどういう位置づけにするのか、ジェレフみたいなキャラクターが出て来ると、悩みます。たちどころに傷が治る一方で、死ぬキャラクターも矛盾なく成立させねばならないわけですから。

そういうことを考え始めると、面白いですね。

 

「地方巡察」は、もう少しで完結です。応援していただけると嬉しいです。